2014年12月25日木曜日

紐が交差したとき、すべて直線であるかの問題

<問題> 

上の図は立体交差している6本の紐を真上から見た図である。
このように立体交差をしているとき、少なくとも一本の紐は直線でないことを示せ。

ただし、
上から見て線と線が交差しているように見える場所は
ある線がもう一つの線の上を通っていることを示す。
(例えば、Aの線はDの線の上を通っている)

(注;この問題では、紐を真上から見た(投影した)ものは直交しているものとしないと解けないので、
紐を真上から見た(投影した)時、直交しているものとする)

--------------
<解説>
まず、すべての紐を直線と仮定する。

紐Aと紐Cを立体的にどこにあるかを示した図を書いてみる(下図)

そして、紐Eは、紐Aの上の領域S3の面の一点と紐Cの上の領域S4の面の一点を
通る直線である。
(領域S3,S4などは下図に書いてある。S3の一部はS4で塗りつぶされてしまっている
ので注意を)

また、紐Dは領域S1の面上にある直線で、紐FはS2の面上にある直線である。
(領域S1,S2などは下図に書いてある。S1の一部はS4で塗りつぶされてしまっている
ので注意を)

そして、紐Bは、紐Dと紐Fの下を通るので、必然的に
紐Bは領域S1のある一点と領域S2のある一点を通る直線と言える。


G,H,I,Jを下の図のようにとって、
Gのz座標をzG,Hのz座標をzH,Iのz座標をzI,Jのz座標をzJとする。
S3の平面からα(0<α<1)離れたところに直線IJ上の一点と直線GH上の一点を
結んだ直線を書く(橙色の横方向の線で便宜上線uとする。)
S1の平面からβ(0<β<1)離れたところに直線GJ上の一点と直線HI上の一点を
結んだ直線を書く(橙色の縦方向の線で便宜上線vとする。)

線uと線vが真上から見たとき、交点に見えるところのx座標をxK,
y座標をyKとする。またその交点に見えるところ(交点ではない。)の
線u上のz座標をzKu, 線v上のz座標をzKv,とする。

問題の図より、紐Bは紐Eの上を通っており、
紐Bは線uより下を通っており、紐Eは線vより上を通っているので、
紐B,紐Eどちらとも直線となる場合が存在するには、
0<α<1、0<β<1の範囲でzKu>zKvとなる場合が存在しなければいけない


zH-zG=za
zI-zH=zb
zI-zJ=zc
zJ-zG=zdとすると、
zKu=αza+β(zd+αzc-αza)
zKv=βzd+α(za+βzb-βzd)

zKu>zKvが存在するには、
zKu-zKv=αza+β(zd+αzc-αza)-(βzd+α(za+βzb-βzd))>0となる必要がある。

αza+β(zd+αzc-αza)-(βzd+α(za+βzb-βzd))
=αβ(zc-za-zb-zd)=0
∵zH-zG=za、zI-zH=zb、zI-zJ=zc、zJ-zG=zd

zKu-zKv=0>0となり矛盾が生じる!

ゆえにすべての紐が直線という仮定には矛盾が生ずるので、
すべての紐が直線ではないことになる

問題集に戻る







































0 件のコメント:

コメントを投稿