2014年5月29日木曜日

大学受験に出てもいいけど出なさそうな証明問題

平面上にn個の点をいずれの3点も同一直線上に存在しないように置くとする(nは5以上)。 そのとき、下の①と②のどちらの条件も満たす点の置き方が存在しないことを証明せよ。

①n個の点からある3点を選んで、その3点を頂点とする三角形を作る時、 その三角形の
内部に点が2つ以上あるように3点を選ぶ方法は1つ以上存在する。
②n個の点からどの3点を選んだ場合でも、その3点を頂点とする三角形の内部に点が1つだけであるということはあってはならない。
図1


左図(図1)のような点の置き方だと、黒い線で作られた三角形は内部の点が4つなので、①の条件を満たすが、赤い線で作られた三角形は内部の点が1つなので②の条件は満たさない

















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解答は下にスクロールしたら出てきます。
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①の条件を満たすように、
ある3点を選んで、その3点を頂点とする三角形を作る時、その三角形の内部に点が2つあった場合を考える。(図2)

図2
図3
内部に点が2つある三角形の頂点をA,B,Cとして内部の2点のうち一つをOとす
る(図3)。2点のうちOでない点は三角形OAB、三角形OBC、三角形OACのどれかの
内部に含まれることになり、問題文の②のn個の点からどの3点を選んだ場合でも、
その3点を頂点とする三角形の内部に点が1つだけであるということはあってはな
らないという条件を満たさなくなる。

ゆえに、ある3点を選んで、その3点を頂点とする三角形を作る時、その三角形の内部に点が2つある場合、問題文の②を満たさない。

次に、ある3点を選んで、その3点を頂点とする三角形を作る時、その三角形の内部に点が3つあった場合を考える。(図4)(図5)
図4
図5
















基本的に、内部に点が2つある三角形を作るように3点を選ぶ方法が1つある場合(図4)と、内部に点が1つある三角形を作るように3点を選ぶ方法が2つある場合(図5)がある。

図4の場合、先ほど証明したように内部に点が2つある三角形を作るように3点を選ぶ方法がある場合、内部に点が1つだけある三角形を作るように3点を選ぶ方法も存在してしまうので、問題文の②の条件を満たさなくなる。

図5の場合は、言わずもがな、内部に点が1つある三角形を作るように3点を選ぶ方法が
あるので、問題文の②の条件を満たさなくなる。

そしたら、ある3点を選んで、その3点を頂点とする三角形を作る時、その三角形の内部に点が1個あった場合、点が2個あった場合・・・・点がk個あった場合、内部に点が1つだけある三角形を作るように3点を選ぶ方法も存在してしまうとする。(kは2以上)
その時、ある3点を選んで、その3点を頂点とする三角形を作る時、その三角形の内部に点がk+1個あった場合、内部に点が1つだけある三角形を作るように3点を選ぶ方法が存在するかを調べる。

図6

図6の三角形OAB、三角形OBC、三角形OACのどれかは三角形の内部に点がm個存在する(1≦m≦k)。しかし、ある3点を選んで、その3点を頂点とする三角形を作る時、その三角形の内部に点がm個あった場合、内部に点が1つだけある三角形を作るように3点を選ぶ方法も存在してしまう。

ゆえに、ある3点を選んで、その3点を頂点とする三角形を作り、その三角形の内部に点が1個あった場合、点が2個あった場合・・・・点がk個あった場合、内部に点が1つだけある三角形を作るように3点を選ぶ方法も存在してしまうのであれば、ある3点を選んで、その3点を頂点とする三角形を作り、その三角形の内部に点がk+1個あった場合、内部に点が1つだけある三角形を作るように3点を選ぶ方法も存在してしまう。

ゆえに数学的帰納法より、

n個の点からある3点を選んで、その3点を頂点とする三角形を作る時、 その三角形の
内部に点が2つ以上あるように3点を選ぶ方法は1つ以上存在する場合、内部に点が1つだけある三角形を作るように3点を選ぶ方法は存在してしまう。

よって問題文の①と②の条件をどちらも満たす点の置き方は存在しない。


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この証明でいいのか知らない

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